受診前の親の葛藤
- そもそも精神科に対しての偏見
- 私は看護師であり、実習で精神科を経験しているので、どういうものかも知っている。余計に変な先入観があり、かなりの抵抗があった。
- まさかそこに子供がお世話になるなんて思いもしなかった。
- 受け入れられない現実
- 診断がついたところでその先どうする?精神科に行ったらきっとなにかしら診断はつくことでしょう。
それって親が子供を病気や障害者にしているだけではないのか?
(これが一番引っかかっていたかもしれません)
- 未診断のまま過ごして
手のかかる健常児としても生きていくことはできるんではないか。
知的障害や発達障害に対して医学的な知識があり、わかったようなふりをしているが、一番の偏見をもっていたのは何を隠そう
私自身なのだ。
スクールカウンセラーに相談したときに、初めて選択肢として精神科受診があがったその日から、ものすごい葛藤があった。
しかし、日々悪化しているのは確かで、家で悪態をついたり家出するならまだしも(いや、十分にしんどいけど)、学校側もお手上げ状態で誰にも手が付けられないところまできていたのが現実である。
ゴリラママの精神状態
当時の私はすでに、体力や精神的にも限界を迎えていた。
- 頭がちぎれそうなほど日々怒り狂いながらの生活。
- チンパンの不登校で仕事にも思うように行けなくなった。
- 仕事しないと生活が成り立たない。
- お金の心配が大きい。
このころから身体症状が出ていた。
- 耳が詰まった様な感じがずっとしていて聞きづらかった。
(ずっとあくびをしているような感じで話しずらい)
- 耳鳴りもする。
- とうとう髪も抜けた。(毎日どっさり。排水溝にカツラができるほど)
- チンパンをやっとの思いで学校に送り届けた後、仕事に行くにも動悸がした。
- 頭がぼーっとして仕事中も集中できず、看護師として人の命を預かる立場の人間なのにこんな自分が許せなかった。
そしてこう考えるようになった。
チンパンがもし今日事故やなにかで死んでしまったらもうそれまで。
私も後を追おう。
シングルマザーっていうことで不自由がないように、チンパンの笑顔のために必死で働いてきたけど、私にはチンパンがいない世界で生きている意味がないから。
どう考えても、相当病んでますね。
こんな親に育てられたんじゃチンパンも病みます。
つまりこの時
チンパン鬱vsゴリラママ鬱
だったからどうしようもなかったのです。
これがわかっただけでも私は親子ともども精神科にかかってよかったと思う。
子供になんて説明する?
予約が決まったころにチンパンにはまず病院に行くことを伝える。
ゴリラママ
今度×日に、チンパンの辛い気持ちわかってくれる病院の先生のところ行くよ!
チンパン
病院?
病院なんて行かねーよ!
別に聞いてほしくない。
それって注射する?
ゴリラママ
しないよ。お話するだけだから大丈夫。
チンパン
じゃーいいよ。
チンパンにとってこの会話をして理解できていることは、
- いつか病院に行く
- 注射はしない
おそらくこの程度しか理解できてないでしょう。
こんな口約束は、寝れば無効になってしまうので無駄のようにも感じるが、必ず子供には予告して了承を得る必要がある。
誰だって突然言われたら嫌だ!と拒否したくなりますよね?
拒否が強い子にはなおさら、事前に具体的にどういうところなのかを伝えておくと良い。けして恐怖感を与えないこと。(「いうこと聞かないと注射されちゃうよ!」とか言ってたからチンパンは、病院=注射になってしまった。。。しくじりです。)
当日のチンパンへの説明
自分には必要ないと思っているチンパンは、ダルそうに
チンパン
なんで行かなきゃいけねーんだよ!
おめー1人で行ってこい!
ゴリラママ
ママと祖母とも、みんなとうまくいかなくて辛くない?
とりあえず先生に話を聞いてもらおう。
チンパンが苦しんでいるのをみるのも辛いし、周りも辛いから、どうにかしてあげたいの。
先生にママの愚痴でもなんでもいいから、チンパンの気持ち話してくれないかな?
チンパン
注射しない?(しつこい)
じゃー別に行ってやってもいいけど、早く終わらせろよ!
予約制なのでそこまで待たないと予想していたが、診察前1時間、診察後の会計待ちに1時間半-2時間ぐらい待った。。。
診察前のチンパン
病院の様子
- 待合はテレビに向かって椅子が並んでいる。
- 思ったより患者さんも静かで驚いた。
(通院してる人のほうが薬で安定してるのよね。一番怖いのは未受診の人で、外で暴れたり叫んでたりしてる人。なぜかうちの町にはチンパン含め突然叫ぶ系が多いから、日常でしかないので驚きもしませんけどね。)
結構ここで少し先入観が解けた。
チンパンの様子
おとなしく椅子に座って待つチンパン。
少しソワソワして、着いて1分もせずに
チンパン
まだ?
といいだしたから、これはまずい。
チンパンは待つことが
本当に大っ嫌い。
これを言い出すとイライラし始めて暴れる前兆だと察知し、
YouTubeを見せたり、携帯ゲームで時間をつぶしてもらった。(こういう時の必殺技)
その後も、テレビ画面で流れてるアンパンマンをじっと見ておとなしく待っていた。
なんだかんだ1時間ほど待ち、
(いやードキドキした。こんなところで暴れたえらいこっちゃ)
いざ診察!
いざ診察開始!
先生と対面。
緊張しているのかおとなしい。
ソワソワ
モジモジ
まず、先生と私が話をする。
詳しい相談内容はスクールカウンセラーの回参照。
ざっくりいうと
- 不登校
- 暴言暴力
- 家出、飛び出しが多い
- ママ、祖母に対しての反抗が特にすごい
- 手が付けられない
- こんなんじゃ仕事もいけない
- 勉強は嫌いでやらない
先生助けて!といったところ。
先生は相槌を打ちながらひたすら話を聞いてくれた。
(スーパー優しい笑みで聞いてくれるから、話が止まらず)
ひとしきり私との話が終わると、
先生がチンパンに話を振る
先生
ママはこんなこと困っているみたいだけど、
チンパンは何か困ってることなぁい?
チンパン
特にない。
でも、、、ママとすぐケンカしちゃう。
は?
ケンカ?
日々のあれがケンカと捉えていたのね
チミは!
先生
そっかぁ。
これからママとケンカしなくても良いように一緒に考えていこうね。
といった感じで診察は終了。
なんか優しくて安心した-。
とにかく話を聞いてもらえてよかったー。という達成感に浸る。
今後の方針
先生と話した今後の方針は
- まずは検査をしましょう(うちがやったのはWISC-Ⅳ)
- それまでに行動を見直す
(何時に起きて何時に寝ているのか、
ゲームは1日何時間やっているのかなど、
普段の生活習慣から何ができて何が出来ていないのか。)
後のことは、その検査結果を見てまた考えましょう。
もし必要ならば
- 薬を内服
- 入院
についても一緒に考えていきましょうという内容でした。
※いろんな方針の病院があり、当然ながら相談内容によっても異なるのであくまでもチンパンの場合です。
こうして一安心。診察は何とか乗り切った。
だが、
これで終わるチンパンではなかった。。。
中編へつづく。。。。
診察時のポイント
よく病院行くと緊張しちゃって何しゃべっていいかわからなくなったりしませんか?
私も初対面の人、初めての場所など苦手で、普段ゴリラのくせに結構緊張しいなので、
携帯メモに記録しておきます。
普通にメモでいいので書いてあるだけでも安心するしおすすめです。
メモに書く内容は4つ
- 発症時のこと:いつ頃からどのような困りごとが発生したのか。
チンパンの場合
今年の5月ごろから登校しぶりが始まって~学校に行かなくなってる。
行ってもお昼ごろからで保健室登校。
その背景にはクラス替えとかチンパンの環境だけではなく私の仕事も変わったっていう環境の変化がある。
- 今の状態:発症時よりひどくなっているのか、波があるのかなど、現在の困りごと。
チンパンの場合
特に身内への暴言暴力がひどく最近は学校関係者にまでに及んでいる。家出や飛び出しがひどくていつ事故にあってもおかしくない状態。すでに手に負えない。
- 質問したいこと:聞きたいことはなんでも聞いてよい。
チンパンの場合
とりあえず、この状況をどうにかしたい。どーすればいいですか?
親としては学校に行ってもらわないと仕事に行けないのでこまってます。
(超ざっくりな質問(笑))
- 希望:家族的にはこうしたいとか方向性があると医師もアドバイスしやすい。
一緒に相談していくので、なくてもよい。
チンパンの場合
子供には薬を使いたくない。
普通に学校に行き、とにかく暴言暴力、家出、飛び出しなどなく落ち着いて生活ができるようになってほしい。
診断前はこんなことを思っていました。
このくらい書き出しておくと、医師と結構しゃべれると思います。
やっとの思いで来て、たくさん待ったのにいざ診察となると何も言いたいことが言えないなんて悲しすぎるので、
短い診察の中ですべて伝えるのは難しいかもしれませんが、参考になれば嬉しいです。
続きはこちらからどうぞ