すぐ死にたくなるチンパンと頭がちぎれそうなゴリラママ

発達障害(ADHD)、軽度知的障害と共に生きる小学4年生のチンパンとママの奮闘の日々。短期間でチンパンからやや人間への変貌

チンパンの悲しみが爆発&精神科入院患者との退院後の関わり方


環境適応。。?

 

入院10日目。

毎日11時~12時ごろに10分間の電話をするのが日課になっていた。
相変わらず夜はホールで寝ているらしい。


一回目の試験外泊が終わった2日後

 

担当看護師さんから


担当看護師


入院中、初めてチンパンくんの笑顔見ました!

 

 

とわざわざ連絡をくれた。

 

入院直後は感情がゼロになり、笑顔が消えてしまったが、外泊が出来たことで気分転換になったのでしょう。

また、入院生活にも慣れてきて人見知りもなくなり、入院患者さんと仲良くなったことがチンパンの安心に繋がったようでした。


看護師さんも、暗い表情が続くチンパンの様子を心配してくれていたようで、うまく環境適応出来ていることにホッとしているようだった。

 


ただ、残念なことにチンパンがひそかに期待をしていた外泊前の面会の許可は降りなかった。


次に会えるのは5日後の2回目の外泊の日。


今度はちょっと会えるまで長いな。。。

 

しかし、この笑顔は本当の意味での環境適応ではなかったようだ。。。 

 

期待していた面会の日

 

次の外泊前までに、面会できないことは事前にチンパンに報告済みだが、6日間会えないのは耐えられなかったのだろう。

 

 

外泊から三日後。

夕方18時頃に病院から着信

何かあったかと思って、慌てて電話に出る。

 

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チンパン


うおぉぉぉぉ~ん
ママぁ~~
あいたいよぉぉぉぉ

なんで今日会いに来てくれないのぉぉ~


早く迎えにきてよぉぉぉ~


もうやだよぉぉ~

 


普段は11-12時の間に10分間の電話のみだが、あまりにも泣きじゃくって夕飯も食べられずに泣き止まないので、特別に電話が許可されたそうだ。

 

前日に看護師から

「笑顔が見れた」という報告を受けたので、少しホッとしていたが、やはりそんな簡単なものではなかった。


チンパンはチンパンなりに

必死で堪えていたんだ。


だから、当初予定していなかった面会の日をチンパンは懇願していたのだ。

面会が今日はないことも知っているはずだった。

しかし、期待を込めた面会日がなくなったことで、一気に何かが抑えきれなくなったのだろう。

3日くらいなら我慢しようと、必死で涙をこられて生活していたんだ。

だから、
「もしかしたら今日ママが面会に来てくれるかもしれない」という、わずかな期待を捨てきれずに今日一日を過ごしていたのだろう。

 

 

来ないとどこかで分かってはいた。
だけど、期待してしまうんだ。。。


来ない現実に耐えきれなくなり

悲しみが爆発してしまったようだった。

 

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ゴリラママ


私も会いたいよ。。。

でも。。。(言葉に詰まる)


あと3回寝たら会えるね!

迎えに行くからね!

 

 

その電話でチンパンの

寂しさ、辛さ、悲しみなど心の叫びが痛いほど伝わり、なんと返していいか返事に困り、こんなことしか言えなかった。

 


自分で決めて、わが子にした事なのに心が痛い。

 

こんなことをしていいはずがない。


なぜ私はこんな思いをわが子にさせてしまっているのか。

 

またそのループに陥り、胸が張り裂けそうになる。


できることなら今すぐ家に連れ戻したい

 

一秒でも早く抱きしめてあげたい。

 

 


チンパンはこの何倍、

いや、何百倍も悲しいし寂しい思いをしていることだろう。

なんの抵抗もできない子供


大人が決めたことをやるしかない。

 

チンパンは、

ただただ悲痛な叫びを訴えるしかできないんだ。。。

 

そんなことを考えると、後悔ばかりが押し寄せてきてその苦しみに潰されそうだった。。。

 

 

 

その後チンパンは、電話出来たことで少し落ち着きを取り戻し、夕飯を食べて、またいつものようにホールで眠りについた。

 

 

入院患者との退院後の関わり


日々の電話で、よく電話で高校生くらいのお兄さんのことを話すようになった。

 

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チンパン


入院中、仲良くなったお兄ちゃんと退院後遊びたい!

いい?

 


と、いうようになった。

 

チンパンは入院患者で最年少。
みんなに可愛がってもらえているようで、高校生くらいのお兄ちゃんとは常に一緒にホールで談笑していた。

また、毎日ドリルの丸つけをしてくれるおばさんや、何かにつけて一緒にいてくれるおじさんなど、沢山の人がチンパンの様子を見てくれていた。

 

本当にありがたい。

 

精神科で大人と一緒に入院ということに大きな不安があったが、こういった様子を聞くことが出来て少し安心する。


チンパンに優しくしてくれる人たちは、話を聞く限りとっても良い人だ

 

ただ、ここは精神科。

みんな治療のために入院している。


そこを忘れてはいけない。

 

骨折やなんかで入院しているのとはまた意味合いは違うのだ。

 


私は病院外では繋がる必要はないと思っている。
差別とかそういうのは一切ない。

こことのつながりがあることで、入院中の辛いことを思い出すきっかけになってしまうのも嫌だし、それぞれに合った環境で生きるべきだと思っているので、連絡交換は断りつづけた。
(そもそも病院では患者同士の連絡交換はNGですが)


しかしある時、チンパンのポケットからメモが出てきた。


「田中〇男。普通の人です。連絡ください。住所。電話番号090-xxxx」

と書いてある物を発見した!

 

チンパンに聞くといつも一緒にいてくれるおじさんなんだそうです。


普通の人は「普通の人です」なんて言いません。


この人はきっといい人だろうし、面倒もよく見てくれて助かりますが、連絡はできません。

 

このことを理解するにはチンパンには難しかったようだ。

なぜダメなのかが。

 

 


もちろん、ここで仲良くなってお互いを励まし合いながら生きていく人もいるでしょうし、そういう人を否定するつもりもない。

私の実習先の精神科では患者同士が付き合っていることも普通にあったから。


何度も入退院を繰り返していると病院が生活の場となる人も居るから、色んな人がいていいと思う。


でも、チンパンにはそこのつながりはいらないのだ。

この入院をプラスの方向に持って行くには断ち切る縁も必要だと思う。

 

私たちは前を向くために入院という手段を選んだのだから。


頑張ろう、チンパン。。。

 


つづく。。。