重たい話が続いたのでちょっと一息入れます💨
入院直前に開催されたマラソン大会の話。
楽しみなマラソン大会
チンパンには学校の行事で楽しみなことが2つある。
ひとつは、運動会。
運動会では、不登校のわりに見事に見せ場を作り大活躍をして、大成功をおさめた!
もうひとつは、マラソン大会だ。
運動神経抜群のチンパンはこの2つが楽しみでしかたない。
なぜなら絶大なる自信があるからだ。
去年のマラソン大会では、1km。
惜しくも11位。
余裕だったが、順位を気にせず走っていたので最後に抜かされてしまった。
そこで最後まで走るモチベーションアップのため、ご褒美制度を設けた。
1位 1000円までのおもちゃ
2位 500円まで
3位 400円
4位 300円
5位 200円
6位~10位 100円
なんだかすんごい雑なご褒美だが、チンパンのモチベーションアップには効果的だった。
チンパン
えー?!
まじ?!ママ優しいじゃん!
ぢゃー1位とろっかなー!
意気込みは十分だった。
しかし、
3年生になると意志疎通が難しくなり、
特性が発揮され、
不登校も加速し、
正直マラソン大会どころではない状態だった。
マラソン大会前の様子はこちら↓
学校に行ってないので練習ができてない。
そして、
昼夜逆転でゲーム三昧の日々。
偏食Maxのお菓子食い散らかし野郎で、グータラな生活を送っていたので、自慢のシックスパックがいつのまにかポニョに変身してしまっていた。
完全なる運動不足である。
こんな制御不能まま、本当に参加するのか疑問だった。
むしろ入院前だし、練習もしてないから、「別に無理しなくてもいいかな」と思って不参加も視野にいれていたくらいだ。
でも、なぜか
自信たっぷりのチンパン。
チンパン
おれ、余裕だし!
練習なんていらない!
学校には行かないが、マラソン大会は楽しみにしている謎の現象が起きる。
2年生は1kmだったが、3年生になると距離が1.5kmになる。
去年より500メートル長い距離を走ることになるため、練習をして、見通しがもてないと厳しいなと正直思っていた。
そのままだと練習ゼロで臨むことになる。
見通しがもてない→パニックになる
と分かりきっている。
それは避けたかったので、練習のタイミングをうかがっていた。
家出からの練習?!
マラソン大会間近のある日、
チンパンがいつものように
チンパン
うるせー
バカヤローが!
死んどけ!
と家から飛び出し、自転車で夜の町を暴走する。
しばらくすると
チンパン
ママも、ついて来たいんだったら別に来てもいいよ。
と、わざわざ言いに戻ってきた時があった。
これはついてきてほしいサインである。
お!
これはチャンス!
そのまま土手に行って、本番のコース見てこれるかも!
と思い、チンパンに提案。
ゴリラママ
じゃあさ、土手に行ってマラソン大会で走るコースで練習しようよ!
チンパン
お!いいね!
※確認ですが、今チンパンは家出すると言って、怒り狂って飛び出してる身です。
こうして、家出からのマラソン練習へと切り替えに成功したのだ!
土手までの道を走っていると、また気分が変わってしまった。
チンパン
なんでこんな時間にマラソンの練習しなきゃいけねーんだよ!
馬鹿か!
俺は練習なんかしなくたっていいって言ってんだろ!
あーあ。
折角いい感じで、土手付近までこれたのに怒り出してしまった。
そして現在の時刻は夜21時。
意見はごもっともだが、そもそもこんな時間に出ていったのはお主だぞ!!
なにを正論のべてるんだか!
たまに正論を言うのが腹立たしい。
私だってこんな時間にマラソンの練習なんかしたくないわー!
突っ込みどころ満載だが、
色々言いたいことは飲み込んで
ゴリラママ
そうだねー。
もう遅いから帰ろっか。
こうして家出からのマラソン練習は失敗に終わった。。。
その為、本当に練習もなくぶっつけ本番を迎えることとなった。
マラソン大会当日
昼夜逆転なので、朝の起きる時間にちゃんと起きるなど、ここ数ヵ月してこなかったのだが、今日はなんだかシャキッと起きた。
しかし、
学校の集合時間には間に合わないので、
当然のように
チンパン
ママ、送って
おい、早くしろ!
遅れるだろ!
うん、一回ぶん殴りたい。
だけど、朝起きて準備をし、マラソン大会への意気込みを感じられたので、
よしとしよう!
私のチャリでマラソン大会の会場まで送り届けた。
数人の友達
おー!
チンパン!
来たんだ!
快く迎え入れてくれた。
チンパンは普通にクラスの輪に溶け込んでいく。
なんと素晴らしい光景なんだろう✨
本当に友達に恵まれている。
いつ行っても、声をかけてくれるのだから。
クラスの中にいれば別になんてことない普通の男の子なのだ。
いざ本番。
そのままスタートラインにならびに一斉にスタートする。
ヨーイ、
パーン(スターターピストルの音)
みんなと共に、
チンパンが走った!
私は、そこにチンパンがいるだけで、
すでに胸がイッパイだった。
だって、昨日も家出したり暴言暴力がすごいし、ゲームしかしない引きこもりが、みんなの輪の中にいるんだもの。
そして、先頭集団で颯爽と駆け抜けていく。
あっという間に姿が見えなくなった。
折り返してゴールするので、スタートの位置がゴール場所となる。
5分位で先頭集団が見えてくる。
その為、親達がモソモソとゴール付近に集まり、ビデオの準備をする。
学年で90人くらいいるが、先頭集団で行ったチンパンは、10位以内でゴールするだろうと安心してゴールで待っていた。
1位の子がゴールする時にはビデオを回していた。
2位、3、4、5、、、
10位、、、
、、、
30位、、、ん?
50、、
70、、
見逃したか??
ビデオを巻き戻してみる。
何度見てもいない。。
ゴールした子達を確認してみる。
うん、いない。
とうとう、最後らしき子が自転車で追走してた先生と共に走って来て、
先生
これで最後でーす
ちょっと待てぇーい!
うちの子来てませんが!
私は、1人あわあわしている。
ゴール付近では次の学年が走ろうとスタンバイしている。
何も報告がない。
もしや、脱走したか??!
そもそも私は、チンパンをここに連れてきたよね?!
スタートしたとき、いたよね?!?
自分をも疑う。
チンパンがいなかったかのようになっている現状に戸惑うばかりであった。
すると、
遠くの方で先生2人に支えられながら歩いてくる人影が見えた。
まるで、さらわれた宇宙人のように、、、
それがどんどん近づいてくる。
あ!チンパンだ!
やっぱり私は今日、チンパンを連れてきてた!
確信にかわり、
よかったー!と一安心。
一歩一歩ゴールへ
先生
折り返し時点までは先頭集団で頑張っていたんですが、そこで転んでしまって、心が折れてしまったようです。
チンパン
うぉーん(涙)
だって、距離がなげーんだもん!
みんな速ぇーし!
転ばされて嫌な気持ちしたんだよ!こっちは!
ふざけんな!
文句がとまらない。
ゴリラママ
そっかそっか。
でも、よく頑張ったね!
最後までこれた!
えらい!
チンパン
えらいとかじゃねーよ。
距離がなげーから、いつまで走るかわかんないんだよこっちは!
10位以内じゃないから、どーせ何も買ってくれないんでしょ?
ほんと死ね。
もうやだ、死にたい。
もう絶対マラソンなんかやらない。
自信があっただけに、挫折感がすごい。
心がポッキリ折れてしまった。
ゴリラママ
今日はみんなと一緒にスタートができた。
それだけで、はなまるなんだよ!
練習もしてないのに、途中まで先頭集団にいたじゃない。
それだってすごいことだよ!
ちゃんとゴールまでできたし、チンパンは百点満点だよ!
チンパンは悲しい顔で小さくうなずいた。
チンパンは『ダメ』じゃない!
すんばらしいんだよ!
と色々褒めちぎったけど、果たしてどこまでチンパンに届いているか。。。
こんな状態で無茶をさせてしまったかなと反省。
トラウマになりそうなくらい凹んでしまう結果となってしまった。
今年はコロナの影響で行事はなさそうだ。
チンパンの成長とともに、来年に期待することにしよう。
チンパンが大好きな絵本で毎回号泣する。↓
チンパン、君も本当に素敵だよ。