家出のルーティン
そんなルーティンなんてあまりないと思いますが、チンパンにはあるんです。
夏休みは宿題がいっぱいで追われていたイメージしかないが、チンパンはちがう。
宿題はチンパンの中で
多すぎる→わかんない→めんどくさい→やらなくていいもの→やらない
いや、最初からないものとしている
宿題やらなくて大丈夫?
ないからだいじょーぶ。
平気でこう答えます。
もちろん宿題が出ていることは知っていたが、日常生きるか死ぬかを繰り返している日々の中で、宿題などやっている余裕はないため目をつぶってしまっていた。
ということで、チンパンにとって夏休みは暇でしかないのだ。
唯一家で暇つぶしができるのはゲーム、YouTubeのみ。
(完全なるゲーム依存)
だから、
- 制限を設けても無視。(急にママの気分で制限されても守るわけない)
- 忠告をしても無視。(基本的に耳は留守。)
- やることはやらない。(そもそもやるべきことって何?チンパンはやらないんじゃなくて今やるべきことがわからないのだ)
ゴリラママ ぶち切れ!!
(気性が荒いのですぐキレます。
最初からレベルMAXで爆発するからチンパンは目が点になる。
最初に言っておくが、この怒り方はまるで意味がない。
ただただ血管が切れるだけである。)
んぎー!!
もう!いいかげんにしろ!
いうことも聞かない、
やることもやらない、
そんな奴はゲームなんぞやらせない!
とうとうゲーム機を取り上げた。
(力技しかしらないゴリラママ。これも相手を逆上するだけで全く意味がない。)
はい!
チンパン死にたくなりまーす!
つまりゲームを取り上げるということはチンパンにとって、
この世の終わりを意味する。
ほんとに出ていけ!
一緒に暮らしたくない!
なんで産むんだよ!
責任とれよ!
ここまではママを攻めるが、これが終わると
もう死にたい~。
生きていてもしょうがない!
と自分を責めだす。
もうこんな家やだ!
ひとりで暮らす!
と、捨て台詞を吐きながら家出します。(私にはお散歩にしか見えないけど)
これらが家出の原因になることが多い。
- ゲームができない→出ていく
の他にも
- いうこと聞いてくれない→出ていく
- なんかむかついた→出ていく
- ちょっと猫みたい→出ていく(急にどうした?)
- 警察に保護されたい→出ていく(小学生が自ら行くことってあるのかね?)
などなど、いろいろありますが、決め台詞を言って出ていく家出のルーティン化がここに誕生したのである。
ひどいと1時間に一回はどっかに行き、帰ってきてはまたぶち切れて出て行くの繰り返し。
1日何回出ていけばいいの?
最初のほうは心配して追いかけたけど、なんとなくチョロチョロ家には帰ってくるし、あまりにも頻繁なので、私は自宅警備員に徹した。(正直もう動けないでござる。)
私の主な任務は、家から見える範囲でチンパンがどっちに行ったとか、携帯のGPSで祖母に随時報告。(なんかかっこよく言ってるけどただ動きたくないだけ)
現場追跡班はもちろん祖母。
(やさしさの塊である祖母は、いてもたってもいられず心配で心配で頭がちぎれそうだものね)
なんか、だんだん感覚がおかしくなって、
「なんだよ、出て行ってないじゃん」
「どーせ戻ってくるんだからほっときなよ」
と祖母に対してしきりに言っている自分がいた。
毎回毎回この家出騒動がめんどくさいとさえ思い、
何言ってもダメ、
何やってもダメ。
すぐに飛び出て行ってしまう。
もう最悪チンパンが死んでも仕方ないとさえ思っていた。
(相当病んでいて普通の判断がもはや取れない時期)
ゴリラママ戦闘力ゼロ。HPゼロ。
そうなると祖母が必死で探すしかないのです。
ただ、飛び出る勢いがすごいので、
バイクにひかれそうになることもあるし、
知らないおじさんと追いかけっこになることだってしょっちゅうある。
おじさんと追いかけっこ
家の前で自転車に乗った知らないおじさんが叫んでる!
その人にチンパンが追いかけられてる。
なんかただ事ではなさそう。
チンパンはとまらぬ暴言
パニックになると
ずーっと暴言を繰り返す。
そして自転車の速度MAX
おじさん付いていけず。途中リタイア。
何があったか聞いた。
案の定の原因
チンパンが自転車を猛スピードでこいで飛び出してきた。
さらに、暴言。
だと思った。
それに腹をたてたおじさんが追いかけていたってわけ。
チンパンはどっか行っちゃったし、
もう、ひたすら謝るしか親にはできない。
なんとかおじさんに怪我もなく事なきを得た。
こんなことしょっちゅう。
止めようがない。
追えば逃げる、
追わなくても逃げる。
ここで身体能力が無駄に発揮されるからだれも追い付けない。
とりあえず、事故がないことを祈るしかできなかった。
チンパンはブチ切れるとさらに危険行動がプラスされる。
それによってぶちギレレベルがMAXになる。
さらに自転車の速度があがる。
事故りそうになる。
その繰り返し。
よく生きてたなーと思う。
この頃は、ほんとにいつ死んでもおかしくないくらいだった。
私と祖母もこの繰り返される行動には参ってしまい、大分病んだ。
無事で何より。チンパンは元気です。
家出をしたいチンパンの心情
- ゲームができない人生なんて生きていても意味がない。
- そんな家にはいられない、いたくない(現実逃避)
- 誰かに助けてほしい(でも助けてもらう術を知らない)
- 自分の言いたいことが言えない(自分の感情もわからなくて混乱)
- 言ったらまた怒られる
- 怒られたくない
- なんで親なのにわかってくれないんだという怒り
きっと、もっと複雑な感情があったと思うが、こういう内容が考えられる。
この状況をどうにかしたくて彼はとにかく動くしかなかった。
だから外に何度も何度も出るのだ。
なんとかしたくって。
これから祖母との攻防戦が始まる(次回お楽しみに)
しくじりポイントおさらい&対策
チンパンのすべてのしくじりはここにある!
- チンパンをゲーム依存にさせてしまった。
ゲームやめなくて困ってる方多くないですか?
うちの場合は忙しさに追われて、小さいころからついついゲーム機器におもりをさせて来てしまい、最初からちゃんとしたルールを設定しないままやらせてしまったことがしくじりの始まりだと思いました。
<対策>
ゲームを始める前にやること。
- 必ず時間の制限を伝える。
(「時計の針が6のところまでね」など、
その子に合わせた理解できる言葉でいうのがポイント。
難しいならタイマーをかけて行う。
チンパンは自分で「OK、Google」と言ってタイマーをいっちょ前にかけます。)
2.その制限が守れなかった時のことも伝え、了承を得た後、そのうえでゲーム開始してよし。
この時のペナルティーの設定は、本人にとって嫌なことだけど我慢できそうなことを設定するのがポイント。
予測できる範囲のこと(今日のおやつなし、デザートなし。明日~なし。など)
(チンパンの場合:明日のゲームなし。)
あまりペナルティーをつけても効果がない場合は、期間を延ばす。(1週間ゲームなしなど)チンパンはこれで効果がありました。
あまりに不可能な設定は効果がないので要注意。(例:一生ゲームなしなど)
3.<親側の注意点>制限を決めたことに関してはブレないこと!
(これが一番難しい。まだまだ私も修行中)
これで泣きわめく、暴れるなど癇癪を起しても
「かわいそうだから」
「しかたないから今日だけは許す」などで決めたことを崩してはいけません。
効果がなくなります。
※非常に精神が参る大変な作業になるのであまり無理はせず、すぐに結果を求めず、長い目でゆっくりやるのがおすすめです。
4.時間通りやめることが出来た時はめちゃめちゃ褒める!(ここ重要!)
褒め方も本人に伝わる言葉で、「いい子だね」「えらいね」だけでなく、
「時間通りできてすごいね」「ちゃんと時間まもれたね!えらい!」「やればできるじゃん、これで明日もゲームできるね」など具体的に褒めてあげるほうが効果的。
このようにゲーム一つにしてもきちんとしたわかりやすいルール設定が必要だったのです。
※あくまでチンパンの場合で体験談を書いています。
必ずしもすべてのお子さんに有効とは限りません。
ですが、発達障害とか関係なく子育てのルールを決めるときの参考になればと思います。
もう少し詳しい内容は順次更新予定のペアレントトレーニングのとき書きたいと思います。
なんだか偉そうに言っていますがまだまだ修行中だし、なかなかうまくいかないことも山積みですが、効果があったことについては誰かの役に立てるんじゃないかなーと思い書くことにしました。
次回、祖母とチンパンの攻防戦
つづく。。。
ちなみにペアレントトレーニングの理論はこの本↓で大体理解しました!実践となるとまだまだですが。
ペアレントトレーニングは発達障害だけのものではなく、子育てしてる方にはぜひ実践してほしい内容です。きっと子育てに悩んでいる方のヒントになるはず!
この本は、英語を和訳したからなのかちょっと日本語変だけど、ペアレントトレーニングの概要知るには十分かなーと思いまーす。↓↓↓